求職中の方にオススメ!! 職業訓練を受けながらお金がもらえる制度!!
求職中なのに、なかなか仕事が決まらない・・・。
暗闇をさまよっているような気分に陥りますよね。
僕もそういう立場に置かれたことがあるのでよくわかります、その気持ち。
「次の職場を決めずに辞めるからだ」なんて厳しい言葉をいただくこともあるでしょうけど、人によってはやむを得ない事情もあります。
そんなときは藁にでもすがるような気持ちで、国や地方公共団体に頼りましょう。
セーフティネットはそういうときのためにあるんですから。
受けた恩はその後、しっかり働いて毎月の給料から引かれる雇用保険料という形でお返ししましょう。
僕もこの制度(旧制度)を利用して2013年の3月~7月まで約4か月間、パソコンスクールに通いました。
お恥ずかしい話ですが、当時は無職で収入もなく、雇用保険の受給者でもなかったので、とてもありがたかったです。
(ちなみに僕は大阪市で職業訓練を受けました)
訓練を受けた結果、無事に就職できましたので、現在求職中でなかなかお仕事が決まらない方にも、この制度をご一考いただきたいという思いで記事をアップします。
目次
どんな制度か?
正確には、求職者支援制度といいます。
雇用保険を受給できない求職者の方がハローワークの支援指示により職業訓練を受講し、訓練期間中に訓練を受けやすくするための給付(職業訓練受講給付金)を受けることができる制度です。
コースによりますが、訓練期間は3~6か月です。
この制度を受けることができる条件
ここまで風呂敷広げといて申し訳ないんですが、以下の要件全てに当てはまらない人は、この制度受けられません。
ですが、こっちの制度なら受けられるかもしれないのでご一読を。→雇用保険を受給中の方
もしくは、専門実践教育訓練給付金
【支給の対象者】
1. 雇用保険の被保険者ではない
2. 雇用保険の受給ができない
3. 本人の収入が月8万円以下(税引き前の給与、年金収入なども含んで8万円以下)
4. 世帯全体の収入が月25万円以下(本人+生計を共にする両親、配偶者の収入)
5. 世帯全体の金融資産が300万円以下(本人+生計を共にする両親、配偶者の金融資産)
6. 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
7. 全ての訓練実施日に出席している
(やむを得ない理由があっても、支給申請の対象となる各訓練期間の8割以上出席している)
8. 同世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない
9. 過去に同制度を利用したことがある場合、前回から6年以上経過している
10. 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない
これらに加えて、訓練期間中と訓練終了後、指定された日にハローワークへ来所し、職業相談を受けなければなりません。
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で、どこに申請したら良いの?
現在の住所または居所を管轄するハローワークです。
必ずしも近くのハローワークというわけではないので、お気を付けください。
実際、僕は当時住んでいた場所から徒歩で行ける距離にあるハローワークではなく、電車で3駅離れたところにあるハローワークへ毎月の来所日ごとに通ってました。
あれは辛かった・・・。最寄り駅から遠いし、ね。
役所の方、何とかなりませんかね。(義憤)
いくらもらえるのか?
月10万円 です。それにプラスして訓練認定校までの交通費が全額支給されます。
(日数が28日未満の場合、3580円×日数)
注意点として、テキスト代などは自己負担ですので、お気を付けください。
僕は『WEB制作運営コース』を受講していましたが、約12,000円かかりました。
これに加えて、支援金として労働金庫(ろうきん)の貸付制度『求職者支援資金融資』を利用できます。
こちらは上限額が月10万円(同居している配偶者、または別居しているが生計を一にする配偶者がいる方)で、配偶者がいない場合は月5万円です。
(※当然ですが、貸付分は返済が必要です)
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申請の仕方
※これは大阪市における申請の流れですので、各地域により差異があるかもしれません。
とはいえ、まずはハローワークへ足を運ぶ必要があるということは間違いないので、そこで詳細をお確かめください。
1. ハローワークへ求職申し込み、キャリアコンサルティング
管轄のハローワークへ行き、職業訓練を受けたい旨を告げてください。
親切な職員の方が相談に乗ってくれ、受給資格があるかどうかというところから、どのコースを受けたらいいかというところまで教えてくれると思います。
(僕を担当してくれたのは親切な方でしたが、訓練校で一緒になった人の話によると、中には意地悪なことを言う職員もいるらしいです。でも、ここは我慢、我慢です)
受講が必要となった人には『受講申込書』が渡されます。
このとき、職業訓練受講給付金を受給したい旨をしっかり伝えてください。
2. 受講の申し込み
もらってきた『受講申込書』に必要事項を記入してハローワークに提出してください。
受理された場合、受付印が押された状態で戻ってきますから、ご自身で認定訓練校に連絡してください。
僕のときは電話連絡し、履歴書をFAXで送るという流れでした。
(電話連絡したときに面接の日取りを伝えられました)
ここで注意事項が一つあります。
訓練コースの選定はハローワーク職員の方と相談して決めるので、当日申込みはできない場合があるということです。
申込期限は地域によって違うのかもしれませんが、僕のときは訓練開始の一か月前まででした。
訓練を希望される方はギリギリにならないようにスケジュールを組んだ方が良さそうです。
ちなみに、僕は応募完了までに、最寄りのハローワークへ行ったのも含めて3回足を運びました。
3. 選考
これに関しては各地域、各訓練校により違うと思います。
僕のケースですと、簡単な筆記試験(一般常識程度のもの)と、面接でした。
どちらも訓練認定校で受けました。
筆記試験も面接も個別でした。
受講後に聞いたところによると、訓練希望者を時間で区切って呼んでいたそうです。
4. 訓練受講決定
訓練認定校から通知書が送られてきます。
僕のときは面接後、約1週間で届きました。
5. 「就職支援計画書」の交付
受講が決定したら(つまり選考に受かっていたら)、ハローワークに「選考結果通知書」を持って行ってください。
「就職支援計画書」というものが交付されます。
6. 訓練認定校に入校
ハローワークでもらった「就職支援計画書」の写しを訓練認定校に提出します。
訓練受講中及び、訓練終了後3か月間は毎月1回、ハローワークへ行かなければなりません。
そこで「就職支援計画書」に基づいた就職支援計画の取り組み状況を確認されます。
僕は幸いにも訓練終了後すぐに就職が決まりましたので、それ以降はハローワークへ来なくてよいと職員の方に言われました。
(就職が決まったと連絡した電話口で言われました)
どんなカリキュラムがあるのか?
介護、福祉、医療、情報通信など様々な職種がありますが、下記リンクで検索していただくと、各地域で開かれている訓練講座がわかると思います。
僕が挙げた以外の分野もあると思いますので、管轄のハローワークでお確かめください。
僕が受けたコースのスケジュールとカリキュラム内容
前述した通り、僕が受けたのは『WEB制作運営コース』でした。
僕のクラスはたまたま希望者が少なかったらしく10数名でした。
途中で辞めた人や、就職が決まったおかげで来る必要のなくなった人もいたので、4か月経過後には10名ほどになっていました。
(そのクラスの上限は30名だったそうです)
訓練は平日のみで、土日と祝日は休みです。
それに加えて大体1週間に1回、就職活動日(もしくは月1回のハローワーク来所日)があるので、訓練は1週間に4日だけでした。
時間は毎日10時~16時30分まで。50分授業で間に10分の休憩。昼は50分の休憩がありました。
総訓練時間は404時間と修了証に書かれていましたが、実質はもう少し短いと思います。
一応、授業の内容も記しておきます。
コースにより学ぶ内容は異なると思いますが、どなたかの参考になれば幸いです。
最初の2週で『ITパスポート』という資格をとるための授業を受け、実際に資格をとりました。
その後、マイクロソフトのオフィス(Word、Excel、PowerPoint)を使うための授業を受けてから、HTMLとCSSを学び、GIMP(グラフィック編集ソフト)の使い方を教わり、3か月目にはjavascritpt、PHP、Linuxの基礎を学びました。
最後に、卒業制作として一つのWEBサイトを作りました。
10人全員で役割分担して約2週間かかりました。
当時は達成感がありましたが、今思い返すと、僕が作った部分はなかなか酷い出来栄えでした。(苦笑)
実際、受けてみてどうだったか?
メリット
- 訓練を受けながら給付金を得られる
- コースによっては資格を取得できる
- 実際の現場で役立つ知識や技術を学べる
- ハローワークと訓練校の両方から就職するための支援を得ることができる
- 就職という目標に向かって共に学べるクラスメートの存在
1と2に関しては既に述べました。
3に関してですが、正直に言って、学んだ内容を就職してすぐに生かせたかというと、そんなことは全然ありません。
これは僕がPCに関して素人中の素人だったことが大きな要因です。
そのど素人を4か月という限られた時間の中でコーディングからデザイン、プログラミングまで即戦力レベルでできるようにするというのは不可能に近いと思います。
4に関しては、就職の斡旋について特に訓練校の方が熱心に力添えしてくださったことがありがたかったです。
最終的に僕は転職サイトの応募から職が決まったのですが、それがなくとも早い段階で就職できたような気がします。
5に関して、これは独りで就職活動をする孤独感から解放されるという意味です。
仲間がいるということで精神的にかなり楽になります。
デメリット
- 訓練を受けていることで満足してしまい、積極的に就職へ向けて動き出す気持ちが鈍る
これは僕のクラスメートも言っていました。
2か月目くらいから、訓練を受けているということに慣れてしまい、マッタリしてしまうときがあるんですよね。
とはいえ、これは本人のせいであり、制度自体には何の問題もありません。
最後に
画像は実際の修了証書(画像は一部加工してあります)。
僕の感想としては訓練を受けて良かったと思っています。スムーズに就職が決まったからかもしれませんが、得るものがとても多かった気がします。
最後に一つだけ、これだけは申し述べておかなければいけません。
ご覧になって不快になられる方もいらっしゃるでしょうから、スルーしていただいて構いません。
求職者支援訓練制度はただ単に給付金や資格を得るためのものではなく、
訓練受講者が就職をするためにある制度です。
そのことを心の片隅に置いておいてください。
最後に偉そうなことを述べてしまい、申し訳ありません。
訓練受講をご検討の皆さんが、無事に就職できますことをお祈り申し上げます。
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