【もう乗るなwww】バイクで事故った話 それも3回【2発目】~in 国道弐號線~
photo credit: Spicewood VFD 2009 Demolition Derby via photopin (license)
声を出す暇もなかった。
近づく車の後部バンパー。
次の瞬間、僕の視界はブラックアウトした……。
夏、2号線、ロングトリップ
国道2号線。
僕は大阪から北九州を目指していた。
約500kmの道程だ。
天気は晴れ。
八月の終わり。うだるように暑い。
正午に大阪の西成を出て、その日は広島県福山市の友人宅に泊まる予定だった。
が、のっけからケチがつく。
走り出してすぐに、単車の調子がおかしいことに気づいた。
乗り心地がいつもと違うし、カーブで微妙にふらついた。
気のせいじゃないと思い、僕は松屋町筋のバイク屋に向かった。
photo credit: 1200 ‘U’ Harley Davidson Bobber via photopin (license)
「釘踏んでるな」
バイク屋の兄ちゃんが教えてくれた。
「空気が少しずつ抜けたんやろ。すぐに直したるわ」
「お願いします。今から遠出するんで」
「任せとき」
言葉通り、兄ちゃんは手際良くパンク修理をしてくれた。
金を払い、愛車に跨る。
爆音を響かせ、市内を駆け抜けた。
思わぬところで時間をロスした僕は、二号線に乗るとアクセルを開けた。
日差しは強いが、走っている分にはさほど暑さを感じない。
そのまま兵庫を走り抜ける。
だが、岡山に入ってすぐに、道が混み始めた。
数珠つなぎの車を横目に、道の左端を通り抜ける。
車のミラーに当たらないよう注意を払っているから、速度が落ちる。
渋滞を抜けた先に、事故現場があった。
どうやら接触事故らしい。
『事故んなよ、何もないとこで』
内心にそう思いながら、アクセルを開けた。
数時間後、自分の身に何が起こるかも知らずに…。
午後6時20分、東福山駅近くを通過
午後6時に福山駅での待ち合わせだった。
1時間ほど前に赤信号で停まったとき、少し遅れる旨のメールを入れていた。
が、やはり気が急く。
愛車、HONDAスティード400 VLXのアクセルを更に解放する。
時速は約60km。
車の流れは思っていたより速かった。
が、右車線を走っていた僕の前に、周りよりやや遅い車が現れた。
迷わず追い抜くことに決めた。
左車線に移ろうとし、左前方を見る。
前を走る紺色の車がある。
とはいえ、離れている。車間距離は十分だった。
少し大きな交差点が見えていた。
あそこを過ぎて、すぐに車線変更。
そう決めた。
青信号。
交差点の直前、振り返って左車線の状況を確かめた。
後続の車はない。
そのまま交差点に突入、通過。
首を戻し、前を向く。
と、同時に車線を変更した……。
photo credit: The Mist via photopin (license)
その刹那だった。
前を走っていた紺色の車が、まさかのフルブレーキ!!!
声を出す暇もなかった。
コンマ何秒の世界が、引き伸ばされる。
これが事故のときに感じるスローモーションか…。
そんなことを感じる暇もなかった。
最後に見たのは、車のバンパーとナンバープレート。
ブラックアウト、ブラックアウト。
視界が真っ暗、真っ黒、闇……。
ほんとにきれいな夕焼け
photo credit: Sunrise on New Year’s Day via photopin (license)
きれいな夕焼けだ。
雲が、ゆっくりと流れていく。
ほんとにきれいな夕焼け…。
僕はそう思った。
ほとんど微笑みかけていた、そのときだった。
あれ? 黄色がかった夕焼け?
何でだ?
僕は気づいた。
ヘルメットのシールドのせいで黄色く見えている!
倒れてる、のか?
どこに?
国道2号線の真ん中に!!
首を少し持ち上げた。
追突した紺色の車が、足先の方向に見えた。
ステーションワゴン。
その運転席から男が降りてきた。
雰囲気だけしかわからなかったが、若くはなさそうだ。
そのとき、歩道から声が聞こえた。
「救急車!! 呼びましょうか?」
その声に向けて、車から降りてきたおっさんが即答した。
「大丈夫です!!」
WHY?
なぜ大丈夫なのか? どう大丈夫なのか? 誰が大丈夫なのか?
万全の体調なら、小一時間問い詰めたいところだ。
だが、僕は今、事故って、アスファルトという凶器に叩きつけられたばかり……。
あれ?
体が動く!!
跳ね起きた。
後続の車に轢かれたくない一心だった。
野次馬……ではなく、親切な青年の手を借りて、バイクを道の端に寄せた。
【事故現場。多分、この辺。記憶が曖昧……】
なぜ無事だったのか?
野次馬……、ではなく、目撃者談でお送りする。
いや、まずは図を見てもらった方がわかりやすいだろう。
こんな感じだ。
そして、こうだ。
警察の事情聴取後に聞いたステーションワゴン運転手(おっさん)の話と併せると、こういうことだった。
おっさんは交差点を通過した直後、急ブレーキをかけた。
なぜか?
脇道から急に車が出てきたせいらしい。
おっさんは間一髪で、衝突を回避した。
その後、出発しようとしてブレーキペダルから足を離し、アクセルを踏みかけていた。
僕は、そこに突っ込んだ。
おっさんは衝撃でアクセルを軽く踏んだ。
そのおかげで、僕は車の上に乗り上げることなく、無事に(?)宙を舞い、アスファルトに叩きつけられたというわけだ。
着地は頭頂部で。
その次に左腕。
だが、ここで幸運が待っていた。
僕はジェットヘルに風防をつけたもの(ヘルメット1)を被り、左腕に半ヘル(ヘルメット2)をぶらさげていた。
(半ヘルは顎ヒモを結んで、プロテクターのようにして持っていた)
『ヘルメット1』
(両方とも実物。10年以上ぶりに押し入れから引きずり出しました。まだあったのかww)
ヘルメット二つのおかげで、僕は無傷だった。
と思ったが、ここで異変が起こる。
警察の事情聴取が終わった直後だった。
壁際に座っていた僕は立ち上がった。
そこで足元が少しふらついたような気がした。
記憶が混乱した。
今、自分がどこにいて何をしているかわからなくなった。
だが、それもほんの10秒程度のことだった。
すぐに自分が広島県の福山市にいることがわかった。
これが脳震盪ってやつか。
そう思いながら、友達のS君に電話した。
「今、無事に着きました」と。
事後処理
S君の案内で近くのバイク屋に行き、へこんだフロントフェンダーを取り払ってもらった。
故障個所はそこだけだった。
その後、僕はS君、K君(友人)と飲みに行った。
病院は行かなかった。
僕はタフガイだからだ。(意味不明)
しかし、次の日、S君宅で朝起きたら、3か所痛いところがあった。
頭のてっぺんと左肘、それから腹筋だ。
頭頂部は言わずもがな。
たんこぶができていた。
そこから地面に落ちたから無理もない。
左肘もそう。
たまたまヘルメット(半ヘル)をつけていたから、軽い打撲程度で済んでいた。
腹筋は?
僕の見立てはこうだ。
よくわからないかもしれないから図解する。
頭から落ちたとき、『グンッ』と頭を押さえつけられたようになって無理な力がかかったからだ。
もしかしたら、おわかりいただけないかもしれない。
なぜなら、僕にもよくわかっていないからだ。(迷宮入り)
顛末
事故の過失割合は『10:0』だった。
追突だから100%、僕が悪いということらしい。
これはそういう決まりなのだろうが、未だに納得いかない。
僕は保険屋さんに言った。
「そんなんやったら、車の多いところでブレーキ踏み放題やないですか」
保険屋さんは冷静だった。
「あんまりそういう方はいらっしゃらないですね~」
そりゃそうだ。
当たり屋なら、そんな人もいるかもしれないけど。
まとめ
ついでに言うと、事故った次の日も山口県岩国市の友達のところで酒を飲んだ。
なぜなら僕はタフガ・・・(略
いや、事故にはマジで気をつけましょうね。
頭を打ったら、一応精密検査を受けましょう。
命あっての物種。(命あってのものだね~、ではないですよww)
と言いながら、僕はまたしても事故を起こしてしまう。
3発目はあっさりした事故だから、あまり期待しないでほしい。
では、皆さんまたお会いしましょう。
See you~
前回はコチラ
【もう乗るなww】バイクで事故った話。それも3回。【一発目】
3発目はコチラ
【もう乗るなwww】バイクで事故った話 それも3回【3発目】~in 国道壱號線~
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