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【もう乗るなww】バイクで事故った話。それも3回。【1発目】

F1 事故
By: Paul Reynolds

車。
側面。
迫っていた。

 

「ぬおっ」
言いながら、緊急回避の動きをとった。

 

右手で前輪ブレーキ。
左足でギアを無理矢理落とす。
右足で後輪ブレーキ。
ハンドルを右に切る。

 

4つをほぼ同時に行なったが…。

 

 

事故一発目

事は起こる

大学2年生の春。

 

僕は新入生にアパートを斡旋するアルバイトをしていた。
楽な上、高給だった。

 

その日の勤務終了後、爆音を響かせ、山口大学通り(県道61号線)を走っていた。
バイクはHONDAのスティード400 VLX。
ハーレーに憧れていたけど、貧乏学生には無理だった。

 

バイク 400cc

 

大学通りは一車線だが、車道が広い。
バイクで車の脇を通り抜けるには充分な道幅だ。

夕方の、道が混み始める時間帯。
車の流れはゆっくりとしたものだった。

 

僕は大学から遠ざかる方向へ走っていた。

 

それが起こったのは、椹野川(ふしのがわ)に差し掛かろうとしていたときだった。

 

秋穂渡瀬橋の手前、僕の進行方向から見て左側に脇道があった。
そこに向けて対向車線のワンボックスカーが右折した。

こういう状況だ。

 

 

対向の車、上の画像だと薄いピンクの車(車に疎いので車種がわからない、マーチ?)の動きが正にそれだ。

 

ここまでは何も問題ない。
だが、次の動きが僕を焦らせる。

 

何とワンボックスカーはお尻の部分を車道に残したまま、急ブレーキを踏んだ!!

 

事故の状況 俯瞰図

参考図 : なお、絵のクオリティへの苦情は受け付けません】

 

この脇道、今は拡張されているようだが、以前はもっと狭く、車がすれ違うのに苦労していた。
そのせいだろう。

 

危機一髪

「ぬおっ」と僕は言った。
言いながら、とっさに4つの動きをした。

 

右手で前輪ブレーキ。
左足でギアを無理矢理落とす。(クラッチは間に合わなかった)
右足で後輪ブレーキ。
ハンドルを右に切る。(正確には切ろうとした)

 

結果、正面から突っ込むのだけは避けられた。
だが、左のフットレスト(足を乗せるバー)とギアペダルが接触した。
ワンボックスカーの後部に、だ。

 

ブレーキはかけた。
でも、速度はほとんど落ちていない。
少なくとも50km/hは出ていたと思う。

 

接触のせいで僕はバランスを失った。
二輪だから当然だ。

 

転倒

だが、バイクだけ。

僕は?

 

僕はこけなかった。
無事、道路に着地したのだ。

 

事故状況 横から

参考図 : なお、絵のクオ…(以下、略)】

 

ライディングポジションから、ほぼそのままの格好で着地した。
両の足でしっかと地面を踏みしめた。

 

戦闘機のパイロットが脱出したときの状況に似ている、かもしれない。
戦闘機はそのまま進み、自分は真上に脱出。

 

そう、その瞬間、僕はパイロットだった。(違う)

 

戦闘機パイロット 脱出

 

なぜ、こうなったかというと、右足で後輪ブレーキを踏み込み、左足でギアを落とすためにギアペダルを踏み込んだからだ。
両足で踏み切ってジャンプする格好となったおかげだ。(と思う)

 

着地した次の瞬間、対向車線にいた車の運転手と目が合った。
(なぜ、そっちを向いたのか未だにわからない)

 

彼が何と言っていたか口の動きでわかった。

 

お~~~ぅ!!

 

感嘆したときに出る、あの声だ。
そういう顔をしていた。

 

あの瞬間だけ、僕は世界で一番輝いていた……、かもしれない。

 

対向車線は混んでいて、車の流れはほとんどなかった。
そのせいで、他の運転手も僕を見ていたし、通りがかりの人々も僕に注目していた。

 

辺りを見回し、状況を把握した。
僕は車道に仁王立ちしていた。

 

「いや~」と頭をかいている状況ではなかった。

 

気づいて、バイクに駆け寄った。
バイクは進行方向に真っ直ぐ10mほどいったところで倒れていた。

奇跡的に、というのか、他に被害は出なかった。
対向車線にも、歩道にもだ。

 

事後処理。でも、あれ…?

怒っている女性

Laura via photopin (license)

 

バイクを起こし、端に寄せた。

 

ワンボックスカーは事故現場にそのまま停まっていた。
その脇に眼鏡をかけた細身の女性が一人、立っていた。

 

30歳くらい。
紺のタートルネックセーターを着ていた。
どちらかと言えば、地味な印象の女性だった。
携帯電話で誰かと話している。

 

僕は近寄り、「あの、大丈夫っすか?」と言った。
こういうとき、どう言えばいいかわからなかった。
でも、ひとまず相手が無事かどうかは確かめたかった。

 

「ええ。警察、行きましょうか」
女性が電話を切り、素っ気なく言った。
無表情だ。

 

あれ? キレてる?

僕は思った。

 

「交番、確かあっちにありますよね」
女性が指差した。

 

僕が来た方向に交番はあった。
バイト先の不動産屋から道を挟んで逆側に。

 

女性が車に乗り込んだ。

僕もバイクのあるところに戻り、エンジンをかけた。

 

県警本部へ

交番 

 

交番には誰もいなかった。

『御用の方は電話を…』みたいな張り紙がしてあった。

 

田舎町の交番。
そういうこともあるだろう。

 

女性が、「県警に行きましょっか」と提案してきた。

 

「え? ああ、そっすね」
僕はそう言い、続ける。
「あ、でも俺、バイクのギアが壊れたんで、そこまで行けそうにないんっすよね」

 

そう、接触の影響でギアペダルが曲がり、変速ができなくなっていた。
交番まで、ずっとロー(一速)で来ていた。
県警までバイクで15分くらいだろうか。
そんなにローで走ったらエンジンが壊れてしまう。

 

「じゃあ、乗っていきます?」
女性が言った。

「あ、そうっすね。お願いします」
僕は頷いた。

 

だが、そこからが地獄だった。

 

ご存知の通り、車は密室だ。
運転席と助手席の距離が近い。

事故の当事者同士が密室にいるというのは気まずいことこの上ない。

 

本来、女性の車に乗るというのは、ちょっとドキドキするもんだ。

だが、そのときはそれどころではなかった。

 

カーステレオから流れる邦楽だけが、救いだった。

安室奈美恵が『CAN YOU CELEBRATE?』を歌っていた。

 

 

二人きりだね 今夜からは少し照れるよね~

 

いいえ、照れません

気まずいだけです。

そんな魔の15分間を経て、県警本部に着いた。

 

いやいやいや、違いますよ

「事故ですね。どういう状況でした?」
30代後半くらいの男性警察官が対応してくれた。

 

女性の説明で警察官が白紙に道を描き、ワンボックスカーを四角で表す。

 

「で、私がここに向かって右折しようとしてたら、この人が後ろからぶつかってきて…」
女性が言った。

 

「いやいやいや、違いますよ」
僕は慌てて否定した。
「僕はこっちから来ましたから。走ってたのは対向車線。当たったのは後ろじゃなくて左側面です」

 

「ほう?」
警察官が女性を見る。

 

驚く女性

photo credit: Gasp! via photopin (license)

 

女性は眼鏡の奥の目を見開いていた。
どうやら、そこで初めて気づいたようだ。

 

悪気はなかったのだと思う。
状況を考え、車の傷を見ていたらわかりそうなもんだけど、女性も事故で気が動転していたのだろう。

 

そういえば女性は事故直後、誰かに電話をしていた。
旦那さんか保険屋さんかわからないが、まずは警察へ行けというアドバイスをもらったのかもしれない。

 

そこで初めて彼女の態度の理由がわかった。
僕が追突してきたと思って、怒っていたのだ。

 

顛末

 

なぜ? と言っている女性
By: ShashiBellamkonda

 

 

双方の保険屋さんが話し合って決めた事故の過失割合は2:8だった。
若かった僕は、自分に20%も過失があるとは全く思っていなかったから、ちょっと揉めた。

 

が、結局、面倒くさくなって、それで手を打った。

 

バイクの傷を査定してもらって、まあまあの金額が振り込まれた。
ちょうど車検の時期だったから、ほぼ全額支払いに使った。

 

幸いなことに怪我は全くなかった。
と思いきや、その一か月後に首の骨が腫れた。

 

寝違えたのかと思ったが、どうも違う。
喉の奥の方が痛くて、首を曲げられなかった。

 

友人に頼んで病院へ連れて行ってもらった。
医者が言うには、事故で衝突したときの影響が遅れて出ることもあるらしい。

 

鎮痛消炎剤を服用したら3日ほどで治ったから良かった。
事故とは恐ろしいもんだと改めて思った。

 

皆さん、気をつけてくださいよ。
いや、マジで。

 

まだ続くのだ

バイクってやっぱり注意して乗らないと危ない。(今更感)

しかし、僕はまたしても事故を起こしてしまう。

 

次はもう少しやばくて、もう少し奇跡的な事故の話だ。

 

では、今日はこれでお開きに。

See You~

 

2発目はコチラ

【もう乗るなwww】バイクで事故った話 それも3回【2発目】~in 国道二號線~

 

 

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